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第6回 エンディング・ノートの書き方

ようやく本丸中の本丸の話です(笑)

みなさま、こんにちは。株式会社三共の吉川徹でございます。今回は終活の本丸中の本丸、エンディング・ノートの書き方について、です。

終活に関心のある方はたくさんいらっしゃいます。そしてそのなかの実に多くの方が、「かといって何から手をつけたらいいのかわからない」と感じていると思います。それを解決してくれるアイテムが、エンディング・ノート(※1)なのです。

 

 

 

こんなにも書く欄があるなんて

まずは実際にエンディング・ノートを手に入れてみましょう。書店で購入してもいいし、弊社の無料プレゼントに応募していただいても結構です(一週間以内に送料無料でお届けします)。

わたしの手元には、「遺品整理士が心をこめて作った簡単エンディングノート」と「マイウェイ」の二冊(※2)がありますが、おすすめは第5回でも触れたとおり、「重厚じゃないもの」です。理由は簡単です。冊子をぱらぱらとめくってみましょう。必ずこうなります、「え、こんなに細かく書かなくちゃいけないの・・・?」と。

自分自身や親族の氏名・住所・電話番号から始まり、まずは財産関係です。財産の棚卸をしましょう、ということで所有している不動産、開設している銀行口座(※3)やローン、保持しているクレジットカード、有価証券や貴金属、そして加入している各種の保険。

いくら自分自身のこととは言え、時間をかけて調べてみないとわからないよ、という方がほとんどではないでしょうか。自分の財産の全体像がわからなければ相続なんてしようがないのだから、正確に把握しておくことはもちろん必須なのですが、序盤からさっそく敷居が高い(笑)。

そこからは希望する終末医療のかたち、遺影や葬儀、お墓や戒名、遺言書の有無、ペットのこと、最後は伝えたいありがとうのメッセージと続くのですが、ちょっと、もう、このへんで許してください。自分、お腹いっぱいです・・・。

エンディング・ノートを手にしてみても、結局、「何から手をつけたらいいのかわからない」心理は解決されません。

 

 

 

人生は人それぞれ、大切にしているものも人それぞれ

ですが、みなさん。大上段にかまえ過ぎなのです。エンディング・ノートはただのツール、きれいに書こうとか、空欄はすべて埋めようとか、そんなことを考える必要はありません。

(1)「書けそうなところから書く」
(2)「興味のあるところだけ埋める」

最初はそれだけでいいのです。張り切る必要はありません。わたしたち終活カウンセラーに見せる必要もありません(※4)


例えばとある人がペットの項目ばかり埋めたとしましょう。自身の葬儀や相続のことは何も書かず、ペットの項目だけかなり詳細に書き込んだ。これはこれで「まったくのあり」です。「息子も娘もいるけれど、いちばん心配なのはペットです。わたしが死んだらこの子たちはどうなるのか、心配で心配でたまりません!」。

そのご心配、よくわかります。これぞまさに終活ですね。そこから、ではどういう選択肢があるか一緒に探してみましょう(※5)、となるわけです。その方にとってはペットがもっとも優先順位が高いのですから、それでいいのです。

人生は人それぞれ、大切にしているものも人それぞれです。終活の内容も個々の心配事も、人それぞれで当然なのです。

エンディング・ノートの書き方は文字が尽きませんね。また折を見て触れたいと思います。

 

 

 

※1 エンディング・ノート
リサーチバンクによる60歳以上を対象にした2015年のアンケートによると。「終活という言葉を知っている人」は50%、「終活が必要だと思っている人」は47%だったそうです。そして「エンディング・ノートを知っている人」は50%いたのに対し、「エンディング・ノートを書いた人(書いている途中も含む)」は7%でした。書いてみたいけどなかなか書けない、という現実が数字からも読み取れます。

※2 「遺品整理士が心を〜」と「マイウェイ」の2冊
弊社で無料プレゼントしているのは、遺品整理士認定協会の「遺品整理士が心をこめて作った簡単エンディングノート」になります。もう一冊、わたしがセミナーで配布して使用しているのは、終活カウンセラー協会の「マイウェイ」になります。どちらも簡素な作りでおすすめです。

※3 開設している銀行口座
相続の関係でひとつだけ言わせていただくと、自分が持っている銀行口座は是非、エンディング・ノート等に記しておいていただきたいなと思います。平均でひとり3.5口座持っていると言われていますが、預金額はともかく、どの銀行・信用金庫の口座を持っているか、それがわかるだけでも遺族の労力は本当に軽くなります。わからずにこれを探すのは本当に大変なんです・・・。

※4 終活カウンセラーに見せる必要もありません
エンディング・ノートは極めて高い個人情報を書きますから、他人に見せる必要はありません。本当に大切な相手(配偶者や子)にのみ、保管してある場所を伝え、自分の死後に読んでもらうようにするのが通例です。そこには大切な相手へのメッセージであふれているのですから、最高の贈り物になるはずです。

※5 どういう選択肢があるか一緒に探してみましょう
では実際に探してみましょう。いちばんいいのは信頼できる相手にペットのその後の世話をお願いすることだと思います。ペットの面倒を見てもらかわりにその人に財産を遺贈する(これを負担付き贈与と言うそうです)、つまり「ペットの養育費を渡す」ようにすれば、ある程度は安心できると思います。その際は遺言書が必要になりますので用意しましょう、でどうでしょうか。あくまで一例ですけれども。

 

 

 

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吉川徹(よしかわとおる) プロフィール
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1977年静岡県浜松市出身

遺品整理士(IS02984号)
終活カウンセラー上級(1560194)
最終処分場管理責任者

【近況報告】
ぜんぜん関係のない話ですが、静岡朝日テレビの堺瞳アナウンサーの大ファンです! きりりとした目とアクティブなショートカットが印象的。いつかインタビューなどされてみたいです(笑)。9月22日(木祝)にセミナー、やります。詳しくは「びぶれ編集部」へ(053-458-1100)。

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第5回 心を動かそうとしない

エンディングノートとか、やっぱり、書いたほうが・・・

みなさま、まだまだ初めまして。株式会社三共の吉川徹(よしかわとおる)と申します。前回、気が進まないのであれば終活なんてしなくていい、という話をしました。今回はその続きです。

例えばよくいただくこんな質問、「エンディングノート(※1)とか、やっぱり、書いたほうがいいんでしょうか」。答えはもちろん、やっぱり、書いたほうがいいです、になります。
  

 

 

 

「心を動かそうとしない」

例えば英語は話せたほうがいいかと言われれば、答えはイエスだし、ネットに関する一定レベル以上の知識はあったほうがいいかと問われれば、答えはイエスだし、コンスタンティノープル陥落の経緯を理解しておいたほうがいいかと訊かれれば、答えはイエスです。

この種の質問にノーはありません。何でもできたほうがいいし、何にでもチャレンジしてみたほうがいいに決まっている。でも。実際にはそうはいかないですよね。


「心を動かそうとしない」。終活カウンセラー協会のとある講義で(※2)そう学びました。人は他者に何かを強いられるとストレスを感じる、故にそれが正しいことだとしても、無理に他者の心を動かそうとしてはならない、と。

ああ、なるほど。そういうことだったんだ・・・。メンタルトレーニングが専門のその先生の話を聞いたとき、わたしはちょっとした衝撃を受けました。少し大げさに言えば、ずっと探していた答えがここにあった、と。

わたしは過去に学習塾の講師をしていたことがあります。あの頃の(若かった)わたしは、いつもいつも、生徒の心を動かそうとばかりしていました。

成績を上げさせるのがわれわれ塾講師の仕事。「ひっくり返ろうとしない」生徒にはそれこそ力づくで、脅したり、あるいはすかしたりしながら。それが最短距離だったし、もう少し言えばそれ以外の方法を知りませんでした(※3)

ああ、先にこの「心を動かそうとしない」講義を受けていれば、わたしはもっといい塾講師に(※4)なれていたのかもしれない。そんなことさえ本気で思いました。

 

 

 

結論:あなたの好きなようにするのが終活です!

「エンディングノートとか、やっぱり、書いたほうがいいんでしょうか」。いいえ、別に書かなくてもかまいません。スペイン語が話せなくても、ブラインドタッチができなくても、江戸城無血開城の経緯を知らなくても、ぜんぜん気にすることはありません。書きたかったら書けばいいし、書きたくなかったら書かなくてもいいのです。

わたしは、あなたの心を動かそうとしません。わたしたちは今まで充分に誰かの期待に応えるよう努力してきました。もういいじゃないですか、もう終わりにしましょう。これからはあなたの好きなように生きましょうよ。それが終活です、ではだめでしょうか(笑)。

ちなみに。弊社のホームページで無料配布しているエンディングノート(※5)は、遺品整理士認定協会が作成しているものになります。書店へ行くと、何種類ものエンディングノートが並べられていて、どれがいいのか悩みますよね。

わたしの推奨は「重厚じゃないもの」です。だって、書くのが大変だから。認定協会のものは弊社が無料配布するくらいですから、ぜんぜん重厚じゃなくて、これ、おすすめです。って協会に怒られますかね、あはは・・・。それでは、また。

 

 

 

※1 エンディングノート
今やすっかり知名度が高くなったエンディングノート。詳しくはまた回を代えてお話しますが、ひとつご留意いただきたいのは、「エンディングノートに法的な拘束力はない」ということです。法的な拘束力がないからこそ、自由に思いを綴ることができる、とここではそうご理解ください。結論だけ申し上げると、「エンディンノートとは別に遺言書はあったほうがいい」です、やっぱり。

※2 終活カウンセラー協会のとある講義で
終活カウンセラーの上級資格を取得するに当たって、いくつかの講義を受けました。武藤代表の終活に対する熱い思いはもちろん、例えば葬儀ディレクターの方からはグリーフ・ケアについて。喪失状態にある方とどう寄り添い、どう接するか。あるいはセミナー講師としてのセルフ・プロモーションの方法など。わたし、こういう講義を受けるの、大好きなんですよねえ。

※3 それ以外の方法を知りませんでした
よく例えで使われるのが、「水飲み場まで連れて行くことはできても、水を飲ませることまではできない」。しかし、お金をいただいてお子さんを預かっている身としては、「きみが自らの意思で水を飲もうとするまで、先生はそばでずっと待っているよ」とはなかなか言えないんですよね、残念ながら。

※4 もっといい塾講師に
こうして過去の話をするのはもちろん、顔や名前をさらすのも本当は抵抗があります。そもそも恥ずかしいですよね。素のわたしは軽度の対人恐怖症で、可能なら、奥のほうに隅のほうにいたいタイプなんです。本当なんです、信じてください。あと、重度の高所恐怖症です。前に小学生の娘とついつい観覧車に乗ってしまい、15分間、わたしはずっと恐怖に震えていました・・・。

※5 弊社のホームページで無料配布しているエンディングノート
応募フォームはこちら( http://www.sankyo-kun.jp/category/1996701.html )。送料も含めて完全無料です。どうそご遠慮なく。本当に全国からお申し込みがあって嬉しい限りです。わたしの名刺を同封して、ひとつひとつ郵送させていただいております。ちなみに1冊の仕入れ値は・・・、言えない。とても言えませんっ!

 

 

 

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吉川徹(よしかわとおる) プロフィール
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1977年静岡県浜松市出身

遺品整理士(IS02984号)
終活カウンセラー上級(1560194)
最終処分場管理責任者

【近況報告】
9月22日(木祝)にセミナー、やります。静岡新聞びぶれ主催で、「ワンダフルライフ 大人の準備!終活を考えよう2016」が、クリエート浜松で行われます。10:30より初心者向けの「エンディングノートの書き方セミナー」(参加無料)を行います。当日はエンディングノートを無料配布し、わたしのほうからお話をさせて下さい。詳しくは「びぶれ編集部」へ(053-458-1100)。

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第4回 「終活って言われてもねえ」

わたしには / 終活なんて / まだ早い

みなさま、まだまだ初めまして。株式会社三共の吉川徹(よしかわとおる)と申します。第4回目のテーマは、「終活って言われてもねえ」。

以前もほんの少しだけ触れましたが、終活の定義は「今をよりよく生きるため」の活動です。決して「死への準備」ではないのですが、この定義がまだまだ浸透していないもの事実。

したがって、「終活って言われてもねえ」。わかります、その気持ち。


「いや、終活が大事なのはわかるんですよ、でもまだまだ元気なつもりだし、死んだあとのことを言われてもピンとこないんだよね、まだ早いっていうか、遺言とか相続とかお墓とか、正直、財産だって特にあるわけじゃないし」。

わかります、その気持ち。「じゃあ、もう帰ってもいい?」
 。ええ、どうぞ。気をつけてお帰りください。また遊びに来てくださいね、なんてね。

 

 

 

反論は / できるといえば / できますが

もちろん反論はできます。ロジカルにできます。こんな感じでしょうか。

みなさんに質問をふたつさせてください。人間の致死率って何%でしょうか。100%! そちらの方が元気よく答えてくれました。ありがとうございます。

そうですよね。このなかで、自分は絶対に死なない、なんていう方はいないですよね(笑)。秦の始皇帝(※1)じゃあるまいし。死は誰の頭上にも平等に訪れます。

では、もうひとつ。自分の正確な死期を把握している方、いらっしゃいますか。2024年3月21日14時22分にわたしは他界する予定です、という方。こちらもいませんよね(笑)。

つまり。人は必ず死ぬし、いつ死ぬかは誰にもわからない。信長公だってまさか、自分があのタイミングで死ぬとは思ってもいなかったと思います(※2)

もし、このふたつの現実が揺るがないのであれば、自分に終活は関係ないとか、終活なんてまだ早すぎるとか、そんなことは誰にも言えないと思いませんか。

・・・どうですか、いやーな気持ちになりましたよね(笑)。

 

 

 

楽しくない / ならやめましょう / お元気で

理屈は正しいと思うけれど、感情的に不快である。そういう場合はぜひ感情に従ってください。実はわたしの先ほどの姿勢は、終活カウンセラーとして「最も忌むべき態度のひとつ」なのです。

(しつこいですが)終活の定義は、「今をよりよく生きるため」の活動。終活は楽しいものです。もしあなたが「楽しくない(前向きになれない)」と感じるのなら、やめましょう。何も無理することはありません。今日だって一日、そりの合わない上司と何とか折り合いをつけてきたじゃないですか。プライベートですもの、我慢することはありません。気がのらないことはやめましょうよ(※3)、うんうん。

終活なんて不吉だとか、気分が悪いとか、そういうことをおっしゃる方もいます。わたしはそういう方を説き伏せようとはしません。いいんです、終活なんてしなくても。また必要になったときに呼んでくださいね、がわたしの基本的なスタンスです。

友達と旅行気分で終活フェスタに参加してみたり、サークル仲間でエンディング・ノートの書き方セミナー講師を呼んでみたり(※4)、それでいいのです。自分にとって楽しいかどうか、これ、とっても大事な価値判断基準だと思います。

「我が人生 / 終活なんて / まったく無用!」(※5)。それはそれで「ああ、終活だなあ」なんてわたしは思うのですが、口には出さないでいようと思います(笑)。それではまた。

 

 

 

※1 秦の始皇帝
紀元前の時代に、史上初めて広大な中国を制して建国された秦、その初代皇帝が始皇帝です。栄達を極めた彼が、最後に求めたものが「不老不死の妙薬」。徐福(じょふく)という者に探させたのですが、もちろん見つかることもなく、徐福自身も戻りませんでした。有名な逸話なのですが、どうでしょうかねえ、不老不死なんて逆に究極の厄災だと思いますけれどねえ。

※2 信長公だってまさか自分があのタイミングで
始皇帝の次は織田信長。考えてみると、いちばん終活が足りなかったのは秀吉公だと思います。それを思うと家康公はさすがに抜かりがありません。信長公もがんばったと思うのですが(本能寺のときにすでに家督は息子に譲っていましたが、その息子も乱のなかで自刃しています)、結果的にはあと一歩でしたね。などど上から目線で論評してみました、ごめんなさい・・・。

※3 気がのらないことはやめましょう
今をよりよく生きるのが終活ですから、人生のリセットもまた終活。気がのらないことはやめましょう。物の断捨離はもちろん、惰性で続けてしまっている習慣や趣味。すべての人にとって人生は有限です。大切にしたい人をもっと大切にするためにも、精神的物理的な断捨離を。

※4 サークル仲間でエンディング・ノートの書き方セミナー講師を呼んでみたり
わたしは終活カウンセラー協会認定の「エンディングノートセミナー講師養成講座」の修了認定書を保有しております。一般の方にエンディングノートを書いてもらう講座の講師を務めることができる、ということですね。え、その修了認定書も簡単に取れるんじゃないかって? ええっと?

※5 我が人生 / 終活なんて / まったく無用!
今回は副題を五七五調にしてみました(一部、字余りあり)。関係者には有名な話だそうですが、民法第882条の条文は五七五調になっています(例 → 相続は / 死亡によって / 開始する)。彼らもなかなか粋なことをしますね。終活しないものまた、終活です。禅ですね、うんうん。

 

 

 

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吉川徹(よしかわとおる) プロフィール
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1977年静岡県浜松市出身

遺品整理士(IS02984号)
終活カウンセラー上級(1560194)
最終処分場管理責任者

【近況報告】
先日、アクトシティ浜松にて開催されていた「ビジネスマッチングフェア」ですが、わたしたちもブースを構えて出店させていただきました。今年は10周年とうことで、例年以上の賑わいを見せた2日間でした。来年は来場者に配るノベリティをと思うのですが、何がいいんでしょうねえ。ペン、クリアファイル、うちわ、ステッカー・・・。うーん、さんきょちゃんステッカー・・・?